手作りで素材を選んで安心♪ 赤ちゃんのおやつづくりのポイントは!?

離乳食が始まると、「食」のお世話が大変になってきますね。

離乳食と、ミルクや母乳で満足していた赤ちゃんが

お腹が空いて機嫌が悪くなることも増えてきます。

 

赤ちゃんにおやつは必要なのでしょうか?

また、手作りする場合どうやって作ればよいでしょうか?

 

保育園で給食作りをしていた経験もある

管理栄養士の資格を持つ私がご紹介します。

 

【赤ちゃんにおやつって必要なの?】

そもそも赤ちゃんにおやつって必要なのでしょうか?

 

おやつが必要になってくるのは離乳食の時期からですが、

離乳完了期(1歳〜1歳6ヶ月頃)からといわれています。

 

それより前の時期は、離乳食だけで不足したエネルギー等を

ミルクや母乳を飲むことで補えます。

 

1歳を過ぎると、活動量が増えて

エネルギー等がより必要になります。

こうなった時、離乳食だけでは足りなくなってくるのです。

ミルクや母乳だけでは補えなくなってくるというわけです。

 

赤ちゃんは消化機能が未熟なため

一度にたくさんの量を食べることができません。

おやつといっても食事の一部として、

食事だけでは不足しているエネルギー等を補います。

 

私たち大人が食べるおやつというイメージだと

楽しみとして必要と思いますよね。

赤ちゃんの場合は日常生活を送るうえで必要なため

非常に重要なものといえるでしょう。

 

離乳完了期は朝昼晩の離乳食に加え、

1日1〜2回おやつを与えるのが目安となってきます。

 

1歳前の赤ちゃんにおやつを与えてもいいですが

食べる楽しさを知ってもらったり、

手づかみやかじり取りなど食べるための練習が目的です。

離乳食の量がその分減らないようにしましょう。

 

【おやつを手作りするときに気をつけること】

(衛生面)

赤ちゃんは抵抗力が弱いため、細菌などが繁殖しないよう

衛生管理には十分気をつけましょう。

 

基本ですが、作業前には必ず石けんで手を洗います。

台所は清潔な環境を整えておきましょう。

調理を途中でやめた場合、食品は冷蔵庫へ入れます。

加熱は中心温度が75℃1分間以上行い、

しっかりと火を通しましょう。

中心温度計という商品が販売されているため

心配な人は使ってみても便利です。

 

特にまな板、包丁等使う頻度が高いものは

食材で汚れやすいため食中毒の危険があります。

食中毒予防のためしっかりお手入れしましょう。

 

お手入れのポイントをご紹介します。

・まな板は洗ってから殺菌

使った後は洗剤でしっかり洗い

熱湯をかけて殺菌します。

 

・包丁は細部までしっかり

包丁によっては柄の部分と

柄と刃のつなぎ目のよごれがとれにくいものがあります。

この部分をしっかり洗い

熱湯をかけて殺菌します。

 

(食物アレルギー)

おやつを手作りする際も、

食物アレルギーには配慮しましょう。

離乳食で使ったことのない食材は

当然配慮して使わないといけません。

また、食材だけでなく調味料も一緒です。

初めて使うもので手作りする場合は

小児科が開院している午前中に少し味見させてみるなど

体調に配慮することを忘れないようにしましょう。

 

【手作りおやつのレシピ】

実際にどういうものを作ればいいでしょうか?

今回はエネルギーもあり食物繊維も豊富な

材料を使ったメニューをご紹介します。

 

さつまいもとりんごはやわらかく、

甘みもあるので好きな子も多いです。

 

〇メニュー:さつまいもりんごきんとん

 

〇材料(作りやすい分量)

さつまいも…1本

りんご…1/2個

砂糖…大2

レモン汁…小1

塩…少々

水溶き片栗粉…片栗粉小1と水小2

 

〇作り方

①さつまいもはヘタを切り落とし、

ピーラーで皮をまだらにむく。

1cm厚さの輪切り(太いものは半月切り)にし、

水にさらしてあく抜きをする(10分ほど)。

りんごは皮をむきいちょう切りにする。

 

②水気をきったさつまいもとりんご、

砂糖、レモン汁、塩を鍋に入れて

材料が浸るまで水(分量外)を加え、

やわらかくなるまで煮る。

 

③りんごを網などですくって取り出し、

煮汁が残ったままの鍋に水溶き片栗粉を加えて混ぜ、

マッシャーなどでつぶしながら煮詰める。

とろみが出てきたら火を止め、

りんごを戻して混ぜる。

 

〇ポイント

片栗粉でとろみをつけることで、

少ない砂糖でもつやが出てしっとり仕上がります。

レモン汁は色をきれいに仕上げ、

甘みを引き立てる役目もあります。

 

【赤ちゃんに合わせた形態にしましょう】

発育には個人差があります。

歯茎やあごの発達具合や、歯の本数によって

どれくらいのかたさが食べられるかが決まります。

 

食材の大きさやかたさは成長に合わせて変えていきましょう。

 

【手作りしなくても市販品もある】

スーパーでも、赤ちゃん用の市販品のおやつが

何種類か売られています。

毎日ママが手作りし続けるのは大変なので

ストレスがたまらないよう、うまく取り入れて使いましょう。

 

私も毎回手作りしていたわけではありません。

むしろ育児と家事に追われて疲弊し、

市販品にはかなりお世話になっていました。

 

赤ちゃんせんべいや、小魚のおやつは

かじり取りの練習にもなるためよくあげていました。

顎をつかうので発達にもいい気がしました。

おいしく食べてくれると、見ていて嬉しくなりますよね。

 

【楽しんで食べられる環境づくりが大切】

おやつも食事の一部なので

赤ちゃんのさまざまな発達を促してくれます。

まずは「食べたい」という気持ちを引き出すことが大切です。

 

ママと一緒に食べる楽しい食卓の雰囲気を味わい、

自分で食べた達成感を得たりと

「食べることって楽しい!」と思ってもらうのが一番です。

 

おやつが必要になってくる赤ちゃんの時期は、

一人で上手に食べられるようになるための練習期間です。

今後の食事に関わってくるため重要な時期でもあります。

この時期に食べることが嫌いになってしまうと

幼児食に移行してから苦労することになります。

 

赤ちゃんにもさまざまな好みがあるため

観察しながら赤ちゃんのペースに合わせて

食べることを楽しむ環境をつくってあげたいですね。